ストライキがあったせいで休んでる暇は本当はなかったイースター休暇。教授陣も講義のない間もオフィスアワーを持つという。もっと前に知りたかった。日本以外の国にいるとしょっちゅうだが、告知が直前であることが多い。しかしずいぶんと前に全てを計画してあったので旅を実行することにする。
出発は朝4時、しかし夜12時くらいに悪寒がし始める。しかし、見切り発車する。だましだましプラハを回ったあと、ポーランドへ移動。4日目アウシュビッツに行き体力を使い果たし、ダウン。美しいクラクフをほとんど回れずホテルを延長し、寝込む。しかし聖マリア教会だけでは這ってでも見にいく、と思っていたので夕方外出。荘厳、という言葉がふさわしい教会で、行ってよかった。 この旅では、ポーランドの友人宅でイースターを過ごすのが一番の目的であった。図らずともこの友人は医師、そしてご両親は薬剤師。風邪をひいた人間にとって最強の家族であった。抗生物質を投与され、回復。 わたしの一番古い外国人の友人(というかほとんど一番古い友人)がドイツ人である。彼女がわざわざワルシャワまで出向いてくれたので、再会を果たす。最後にあってから6年ぶりで驚愕した。この旅ではその他にも数人と再会することができた。拡張ではなく、すでに持っているものを維持するということが多くなってきて、そしてそちらの方が心地が良い。人生の第二フェーズだと感じる。 最後にアムステルダム。アムステルダムは自転車が多い、街の中心に信号が少ない。おしゃれサングラスの紳士もプリプリのお姉さんも自転車。おばあさんも自転車バッグを両側にぶら下げ、街を駆け巡る。 対照的にわたしは、もう移動がしんどい。あまり動かず、宿で勉強しながらその逃避のために仕事することに落ち着きを感じる。飽きたら近所のカフェに行く。なんのために旅しているのかわからなくなってきた。しかしとても気持ちの良い気候で、外で何もしないことが最高の贅沢というような日であった。実際アパートの扉を開けっ放しにして日光浴をしながらビールを飲んでいるお姉さんなど見かけると、地元民にとっても待ちわびた気候なのだと気づく。とくに名の知れた所へは出かけなかったので、ぼーっとするためにここまでわざわざ来たような結果だけれども、しかし幸福感に満ちた日であった。 わたしがアムステルダムにいると知ったインド・デリーでの知り合いが偶然出張できていると連絡をくれ、再会を果たす。インドの会社がわざわざ他国の都市で自社のセレモニーを毎年行うという慣習とその必要性に驚く。何はともあれ元気そうでよかった。 ところでアムステルダムといえば例の草。アムステルダムにいくと言ったら、会う人会う人に「吸うのか?」と聞かれるくらい名高い。(ちなみに吸っていない。親の言霊の呪縛が効いている。)歩きながら、むしろブライトンの方がこの匂いに出会う頻度が高くないか?と感じていたら、案の定、帰ってきた瞬間に濃厚な受動喫煙をしてしまう。ビールとあの草の匂いが混ざるときつい。夏になるとこれにも増して甲高い声で騒ぎ立てる若者が街に増えるのだろうか。 全体的に自分の身体的精神的な段階の変化を感じた2週間だった。
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Hrk writes. 両極端の、どちらも自分 Archives
November 2021
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